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笠間へ行ってきました その2 [るんるん徘徊]

 又冷え込んできました、週末は一番の冷え込みが来るようです。暖房器具の購入をいよいよ迫られそうです。
沈黙し続けるホットカーペットは、再起動の兆しが、かすかに見えてきました。でも、どうしようw。
今日は朝から幕張に「第6回 再生可能エネルギー世界展示会」 を見学に出かけてくるので、BGMを選ぶ余裕がありませんw。

75) 笠間へ行ってきました その2
 11月12日笠間へ街歩きに行ってきました。今回のメインは菊祭りということになっていますが、実はww。
駅を出て、笠間稲荷神社に向かって歩いています。

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 職業柄か、家を建てている風景を見ると、つい足を止めてしまいます。そこに、なんだか不思議なものが。
柱を支えている地束というコンクリート製品は、特に珍しいものではないのですが、その下に注目w。
高さ調整の為のスペーサーなのですが、なんと御影石w。これは初めて見ました。しかも、きっちり収まっています。これが石の産地の近隣の力なのでしょうか、御影石も安ければ、いい職人も沢山いる。ここならではの風景のように感じました。
 にじの常識では、こんなところに石の職人さんを呼ぶなんて事は、ありえませんからw。

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 なんだか、痛々しい写真です。ここには大きな石灯籠がありました。東日本大震災の影響です。ここまでは、あまり目に付きませんでしたが、笠間市も震度6強の強い揺れを受けています。暫く経験のなかった大地震であったことが、こんな所からも推測できます。
幾度か歩いたことのある、通りですが、ここに石灯籠があるのは笠間稲荷神社の参道だったと言うことでしょうか、今まで気が付きませんでしたが、ここがかつてのメインストリートだったように思えます。

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 こちらは、前回紹介したYシャツ屋さんと構成がよく似ています。同じ棟梁なのかもしれませんが、看板部分の汚れ方を見ると、明らかに雨水の切り方に失敗しています。
建築の詳細は、こうした積み重ねで成熟していくのでしょうw。こちらは前回のものと違って、窓の彫が深いです。銀行か何かをお手本にしたのかも知れませんね。
あまり、効果の出ていない所が、風景に良くなじんでいますw。

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 神社が近づくにつれて、震災の被害が、色濃くなります。石灯籠は軒並み、被害を受けているようです。
頭に重いものが載っていれば、それだけモーメントが大きくなって、壊れやすいのは必然です。ましてや石は積んであるだけですから。
中を刳り貫いて、鉄筋の一本でも入っていれば、随分違ったものになっていたとも思いますが、そうもいかない事情があるのでしょう。

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 神社のすぐ近くの細い道の先に、面白いものがありました、随分朽ちていますが木造三層です。もともと3階建てなど軽々作っていたのです。つまらない法律と、大工手間を惜しむ住宅メーカーの陰謀で、まともな大工さんを見かけることは少なくなりました。
大工さんが腕を振るう場がなくなったのも、こんなものを作り上げてしまう技術を失ったのも、国家を巻き込んだ資本主義経済故の宿命とも思えますが、近年エコカー減税とやらで無駄に車を買い換えさせたり、地デジ化で、無駄にTVを買い換えさせたり、高速道路を無料化すると言っておきながらETCを義務化するなんていう国策に憤りを感じます。
 ノミもカンナも持たない自称大工が、インパクトドライバーだけで家を建てている時代は、大量生産の大量消費の必然的な結末なんでしょうか。失ってしまった技術は、なかなか取り戻せないと思うのですが。

 笠間へ行ってきました その3に続きます。

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コメント 4

さきしなのてるりん

最初から最後までごもっともごもっとも、と読ませていただきました。
職人技を発揮できない建築。ほんとにどうなるのか日本の大工さん。
食事の中心にあったら必ず健康を害するインスタントラーメンと同じように、インスタント建築が中心に座ったら、人間の健康にどんな変化をきたすことだろうか。と考えてしまいました。
by さきしなのてるりん (2011-12-06 22:34) 

zappa

コメントありがとうございます。
結局、材料費はいくら下げても、たかが知れていまして、安くするためには、人件費を削るのが手っ取り早く、毛の生えた素人が作れるレベルに住宅をしてしまったことに、全ての元凶があります。
しかも、人件費の高くなる、腕のいい職人さんには仕事はありません。
大工さんだけでなく、タイル屋さんも左官屋さんも、同じ感じですw。

インスタント建築は、プラモデルのようなものなので、多分健康には影響はでないと思います。健康被害に対しても、退屈な法律を沢山作りましたしw。むしろ、自動車のように、微妙に色や形やメーカーの違うものから、選択せざる得ない状況に似ているように思いますw。

by zappa (2011-12-07 12:14) 

はなだ雲

zappaさん、こんばんは

ひとつひとつ、読み応えあったけど、特に

「銀行をお手本に作ったけど
効果が出てないところが風景になじんでいる」なんて

zappaさんにしか、表現できない
大工の棟梁はじめ、職人さんたちへの敬意が伝わってくる
解説だなあと思いました

でも、そういう人たちの仕事が減ってきてるんだ・・
てるりんさんとzappaさんのお話を聞いて
なるほどと思いました
by はなだ雲 (2011-12-10 23:59) 

zappa

>>はなだ雲さん
 どうしても、歩いていると建物ばっかり眺めてしまします。
ちょっとだけ、立ち止まって見ると、風景が語りかけてくれるような気分になって、「昔はこんなことできてたんだな」って感心してしまいます。

by zappa (2011-12-11 08:39) 

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