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断熱シートの効用 その2 [にじの日常]

 朝から雨だとなんだか気持ちが沈みます、それに何より寒い、朝の掃除が躊躇われますw。
こんな朝はせめてBGMだけでも、南国にw、というわけで今朝は、KID CREOLE & THE COCONUTSのPrivate Waters in Great Divide 1990年のアルバムです。そこ抜けに明るくハッピーですが、やっぱり寒いもんは寒いのですww。

85) 断熱シートの効用 その2
 12月11日のブログに、「プチプチタイプの断熱材を窓に貼りました」とのコメントを頂きました。
実は丁度、にじ達もこの窓ガラスに貼るプチプチ断熱材(世の中では断熱シートと呼んでいるらしいです)の利用を検討していたところでしたので、
またしても、一寸予定を変更して、この断熱シートの性能を計算で検証してみることにしました。

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まほろさんと大きなぷちぷち、空気層はなんと10mm。

 では、そのお値段も見てみましょう、モデルルームはにじの仕事部屋で窓ガラスの面積は約6㎡、部屋の温度を20℃、外気を5℃、暖房器具の1日の運転時間を12時間とします。(運転していない時間は熱は漏れていないと言う不思議な仮定、いわゆる我慢ですがw)
気になる人は、平均気温と平均室温の差で24時間運転で考えてみてもいいかと思います。

暖房器具は、低燃費の暖房器具: http://nijiura.blog.so-net.ne.jp/2011-12-02-1 で紹介しましたエアコンです。燃費計算はこちらを参照してください。

1日当りの、窓ガラスから外に漏れる熱量は(室温-外気温)×熱還流率×窓面積×時間になります。
1)断熱シートがある場合
(20-5)×5.24×6×12=5659.2W=5.659kW

2)断熱シートがない場合
(20-5)×6.45×6×12=6966W=6.966kW

 2)-1)=6.966-5.659=1.307kW

エアコンの燃費1kWあたり 4.27円より
1日当り4.27×1.307=5.58円の節約w。
一ヶ月当り5.58円×30日=167.4円節約できますw。

一冬だと4(ヶ月)×167.4円=669.6円ww

 勿論、石油ストーブや電気ストーブで換算すれば、もっと節約の光が見えてきます。
それにしても、なんだか微妙な額ですね。1.8m×0.9mで1100円位なので、にじの仕事部屋では4枚必要になり約4400円、型ガラスが殆んどなので、両面テープなどの副資材に1000円位、計5400円と考えると、
8年位使えれば採算は取れそうですが、紫外線にそれほど強いとも思えません。
節電にはなっても採算とるのは厳しそうですw。


 さてここからは、一寸おまけです。
折角なので、熱貫流抵抗と熱抵抗の使い方についてです。
この二つで表面温度の計算ができます。

前回の熱抵抗のまとめです。

室外側熱伝達抵抗 壁 0.04(㎡K/W)
窓ガラス       0.0046(㎡K/W)
ポリエチレン     0.0001(㎡K/W)
空気層        0.036(㎡K/W)
ポリエチレン     0.0001(㎡K/W)
室内側熱伝達抵抗 壁 0.11(㎡K/W)

熱貫流抵抗  0.191(㎡K/W)

 表面温度は内外の温度差を熱抵抗の大きさにより比例配分されます。
つまりこういうことです。
室外側からだと

表面温度=外気温+内外の温度差×(そこの部分までの熱抵抗の和/熱貫流抵抗)

では、早速検証ですw。

外気温 5℃
窓ガラスの外側の表面温度=5+(20-5)×(0.04/0.191)=8.14℃
窓ガラスの内側の表面温度=5+(20-5)×((0.04+0.0046)/0.191)=8.50℃
断熱シートの表面温度  =5+(20-5)×((0.04+0.0046+0.0001+0.036+0.0001))/0.191)=11.3℃
室温 20℃


断熱シートなしの場合 

室外側熱伝達抵抗 壁 0.04(㎡K/W)
窓ガラス       0.0046(㎡K/W)
室内側熱伝達抵抗 壁 0.11(㎡K/W)

熱貫流抵抗  0.155(㎡K/W)

同様に

外気温 5℃
窓ガラスの外側の表面温度=5+(20-5)×(0.04/0.155)=8.87℃
窓ガラスの内側の表面温度=5+(20-5)×((0.04+0.0046)/0.155)=9.32℃
室温 20℃

室内側の、表面温度が高くなる分結露がしにくくなっているのですw。

あくまで、理論値なのでそのままの値にはなる筈もないですが、実は概算なら結構簡単に出てしまうものです。
国交省のお役人は、こういうデータに、外部の平均気温-20℃とか、室温30℃とかに設定して、八ッ場ダムの建設を推進しようとしているのでしょうかねw。
数字ならいくらでもいじれますからw。

はい、これでおしまいですw。
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断熱シートの効用 その1 [にじの日常]

 今日も晴れていて、ホット一息。朝の珈琲が美味しく感じます。
今朝の仕事始めの一枚目は、Van Morrisonの Hard Nose the Highway 1973年のアルバムです。2曲目のWarm Loveが有名ですよね。冬の朝の珈琲に良く会う一枚です。


84) 断熱シートの効用 その1
 12月11日のブログに、「プチプチタイプの断熱材を窓に貼りました」とのコメントを頂きました。
実は丁度、にじ達もこの窓ガラスに貼るプチプチ断熱材(世の中では断熱シートと呼んでいるらしいです)の利用を検討していたところでしたので、
またしても、一寸予定を変更して、この断熱シートの性能を計算で検証してみることにしました。笠間の続きの記事は明後日に再開予定ですw。
 だって、たまには設計屋らしいこと?もしておかないとww。

断熱シートが良くわからない人は、一番下のヤフオクの広告に名前を指定しておきますので画像が現れていたら参照してみてくださいw。わざわざクリックする必要はありませんww。

 実はあまり知られていませんが、空気という素材は物凄く断熱の性能が高いのです。但し条件があります。空気が対流しないことです。
対流が起こると、空気は物凄いスピードで熱交換を行い、熱を伝達してしまいます。
空気が対流できないほど、小さな区画に空気を区分して並べることが出来れば、とても効率のよい断熱材が出来上がるわけですが、そんな話は聞いたことがないので、技術的に難しいのでしょう。

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まほろさんと小さなぷちぷち。空気層は3mmほどw

 さて、モデルに使用するのは、平滑なガラス面に水張りするタイプ。厚さは4mmで想定します。もし、自分で計算してみたいという奇特な方が居られましたら、お好みの製品に合わせた数値を入れて計算してみてください。
また、一般的なプチプチと断熱シート製品の違いは、一般的なプチプチは、表側は凸凹、裏側は平なのに対して、製品は、両面とも平滑という点です。
 もし、プチプチを窓に貼ることを考えている方が居りましたら、凸凹側がガラス面に向くように、固定するよう検討してください。このほうが、理屈の上では効果が高いです、
因みに、凸凹面が室内側に向くように貼ると、凹部分に空気層がないことになりますので、その面積分の欠損が発生しますw。


 次に、前提条件です。断熱シートは厚さ4mm、素材は0.2mmのポリエチレン、断熱シート内部の空気は対流するものとし、4mm分の空気層が出来たものと仮定します。
ガラスは、フロート板ガラスの3mm(いわゆる普通のガラスです)ガラスの熱伝導率を0.65(W/mK)とします。(ガラスは製品によって、若干幅がありますので、ご利用の窓ガラスのスペックがわかる場合はそちらを使用してください)
ポリエチレンは熱伝導率を0.19(W/mK)とします。 これで、準備は整いました。


 では、計算のための用語と数式を先に解説しておきます。
断熱の性能は「熱還流率」(W/㎡K)で計算します。時間の単位系はhです。※ 最近のエネルギーはJ(ジュール)と秒の単位系が標準です。変換する時は時間の単位が要注意ですw。
つまり、中と外で1℃の温度差があった時に、一時間にどれだけの熱量が移動するかということを示しています。

熱還流率は、熱貫流抵抗の反数になります。熱還流率=1/熱貫流抵抗 というわけです。

そして、熱貫流抵抗(㎡K/W)は各部分の熱抵抗の和になります。
さらに、熱抵抗(㎡K/W)は何かといいますと、各部材の厚さ(m)/熱伝導率(W/mK)で求められます。ぶっちゃけ熱の通しにくさです。数値が大きいほど断熱性能が高いというわけです。

正直、似たような単語ばかりで面倒ですねw。

 もう一つちょっと面倒なやつがいます。部屋の温度が20℃でも、北側の壁を触ると凄く冷たかったりしますよね。
これは、部屋の空気と、壁の手前の空気が熱交換(熱伝達)していると考えます。

この場合、直接熱が貫流するわけではないので、熱伝達抵抗と呼びます。大きな違いは、厚さに依らず一定ということで、実験値で部位ごとに一般化されています。
単位は熱貫流抵抗同じ(㎡K/W)になります。扱いも熱貫流抵抗と同じになります。

室内側熱伝達抵抗 壁 0.11(㎡K/W)
室外側熱伝達抵抗 壁 0.04(㎡K/W)

 そして、もうひとつ厄介なのは空気です。
空気の層は一定の幅を超えると、その性能は安定します、又現場施工と工場生産品で気密性が変わるので、分かれた算定となります。
今回は厚さが4mm=0.4cmなので、0.09(係数)×0.4(cm)=0.036(㎡K/W)となります。


さて、熱抵抗をまとめます。
窓の外側(屋外)から屋内の順です。

室外側熱伝達抵抗 壁 0.04(㎡K/W)
窓ガラス 3(mm)/1000(mm→m)/0.65(W/mK)=0.0046(㎡K/W)
ポリエチレン 0.2mm)/1000(mm→m)/0.19(W/mK)=0.0001(㎡K/W)
空気層 0.036(㎡K/W)
ポリエチレン(上に同じ)0.0001(㎡K/W)
室内側熱伝達抵抗 壁 0.11(㎡K/W)

これの合計が熱貫流抵抗になります。
0.04+0.0046+0.0001+0.036+0.0001+0.11=0.1908≒0.191(㎡K/W)

これを熱還流率に直します。

熱還流率=1/0.191=5.24(W/㎡K)
1℃の温度差で1時間に1㎡あたり5.24Wの熱量が逃げていきます。


今度は断熱シートがない場合
上の式から、ポリエチレンと空気層を外します。
合計は
0.04+0.0046+0.011=0.1546≒0.155(㎡K/W)

同様に、熱還流率=1/0.155=6.45(W/㎡K)


この二つを比べると、断熱シートあり/断熱シートなし=5.24/6.45=0.812
つまり18.8%くらい改善されているということになります。

数字と文字ばっかりで、うんざりされた方も多いかとも思いますが、やってみるとそれほど難しいことはありませんw。

 次回に続きます。次回はコストパフォーマンスについてですww。

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ホットカーペットの修理 その2 [にじの日常]

 週初めなのに、口内炎が痛くてなんだか仕事がのりません。
BGMはProcol Harum 1973年から1977年の最初の解散までのベスト盤です。だいたい、最近ベスト盤のセレクトが多くなっていることが、下がり目のテンションを如実に語っていますねw。
 はい、今週も頑張りまっしょいww。

82)  ホットカーペットの修理 その2
 11月28日、悪友と後輩とで、平日なのに大宴会、宴会の最中に何の前触れもなくホットカーペットは沈黙しました。
あんな単純そうな器具がそんなに簡単に壊れるわけがないという、思い込みだけで修理に臨んでみましたw。
 でも、温度ヒューズって見たこともないですし、実装されていたものには型番とかメーカーも書いてありません。
おまけに、半田付けをするための道具もありませんし、半田ごてなんて中学生の時以来触ったことすらありませんw。

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 というわけで、またしても通販頼みです、送料込みで全部で3000円くらいでした、半田付けセットにスペックが似たような温度ヒューズ、半田ごてのこて先も少しいいものを用意、おまけに半田も準備w。
この半田付けセットは、色々部品が付いています。洗濯バサミのようなものは、熱に弱い部品を半田付けする際に、部品の足元に挟んで熱を逃がすものとのことで、
耳掻きのようなものは、基盤に部品を差し込んだ後、脚を曲げるための道具のようです。その他に、半田ごてを立てる台に、コテ先を掃除するもの、半田、半田吸い取り紙、と色々入っていてなかなかお得です。

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 これが、温度ヒューズです、実装されているものとは随分違いますねw。こんなのを変わりにくっつけていいのでしょうか?

とても大事なことなので、もう一度書きます。
※ 後で気が付いたのですが、これは、回路に異常な電流や電圧の電気が流れた時に、抵抗が過熱して温度ヒューズが飛ぶという仕掛けだったようです。
  ここから先は、とても間違ったことをするので、絶対に真似しないで下さい。どうしてもという人は自己責任ででお願いします。
  はっきりいって、これでは安全装置になりません、何時暴発してもおかしくない鉄砲を胸に抱いて、床に就くようなものですw。
  繰り返します、これは訓練ではないww。

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とりあえず、温度ヒューズの抵抗を測ってみます。おや、殆んど抵抗がないのですね。安全装置を殺すのならば、バイパスを線で繋いでも良いということかな?(安全装置を殺すのは良くありませんw)

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 というわけで、温度フューズの脚を、ちょんちょん切断w、知らないってお気軽過ぎます。

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 次に慣れない手つきで半田ごてを操り、脚の線を撤去します。初めて使う半田吸い取り紙が威力を発揮します。
線がぐらぐら動いていたので、「えいっ」と引っ張ってみると、やってしまいましたw。
プリント基板の銅板がはがれてしまいました、ここは希望的観測、これ以上壊れることはないのだから、半田のテンコ盛りで逃げ切ろうw。
そして、駄目なら諦めようw。

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 と言う訳で、温度ヒューズを付けてみました、(もう一度言いますよ、これはやってはいけない配線ですw)スイッチオンw。
左側の回路を開けると、暫くは通電の電気が灯ります。そして、LEDは点滅に表示を換えて、回路は停まってしまいます。
やっぱり他の部品も壊れているようです、出来ることはコンデンサーの液漏れを、目視で観察するくらいですが、何もわかりません。
 何かわかることはないかと、電気を通したまま、あちこち電圧を測ってみました。

「ぶるるるらぁぁぁぁ」、思い切り感電しました、危ないのでやらないで下さいねw。
 少し、ガッシュベルのベリーメロンの気持ちがわかった気がしますw。

 そんなことを繰り返しているうちに、ちょっと状況が飲み込めました、コンデンサーの電気を抜くと暫く正常に動く、右側の回路のみであれば正常に動く。
だんだん、寒くなってきたので、今日の作業はここまで。
 左側のスイッチは誤って入れないように、外しておきました。

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 4500円の資本投下で、半分は動くようになったということにしておきましょう。
今のところ解かっているのは、交流から直流に変換する部分には問題がない、右側を暖める部分にも問題がないということです。
回路を理解して、残り半分が正常に戻るのは、冬が終わるまでに間に合うのでしょうかw。
 
もしかしたら、その3に続くことがあるかもしれませんw。
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ホットカーペットの修理 その1 [にじの日常]

  一寸割り込んで番外編?ですw、笠間の記事の続きは、明後日から再開ですw。今日ものんびり日曜日、天気もいいので取り敢えず洗濯から始まりました。BGMはThe Moody Blues のベスト盤です。Your Wildest Dreamsから始まります。1964年のデビューです。ソフトロックの範疇と思っていましたが、ツェッペリンやクイーンより古いんですねw。尤もこの曲は86年ですがw。

81) ホットカーペットの修理 その1
 11月28日、悪友と後輩とで、平日なのに大宴会、宴会の最中に何の前触れもなくホットカーペットは沈黙しました。
分解してみたものの、電子部品などさっぱり解からないにじでしたので、一頻り眺めて特に悪い所も見つからなかったので、他に打つ手もなく新たな暖房器具購入の検討をするしかなかったのです。
 そして、「低燃費の暖房器具」の記事になったわけです。

低燃費の暖房器具: http://nijiura.blog.so-net.ne.jp/2011-12-02-1

 でも腑に落ちないです、あんな単純そうな器具がそんなに簡単に壊れるわけがないのです。
まず、最初の推測、
 ・)パイロットランプすら点かないと言うのは、電気が供給されていないに違いない。

もし、コンセントからの配線で断線していたのなら、にじでも修理できそうです。
しかし、それを確認するためには、テスターが必要です。というわけで、通販で買ってみました。
勿論近所のホームセンターでも売っているのですが、テスターを使ったのって、中学校の時の技術の授業くらいで、使い方も選び方もまるで解かりません。
ネットで探してみて、初心者向けでそこそこ使えそうなものを、そのまま通販で買った次第です。はいw

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 価格は送料込みで1500円位でした、オートレンジなので面倒もないですし、危険な電流測定さえしなければ、大丈夫でしょう。
なんせ、右も左もわからないで、取り敢えずテスターなのですから、こんなものでしょう。
 さて、良く解からぬまま電圧測定ですw。電源部分にはちゃんと、97.5Vが表示されました。最初の推測はここで脆くも崩れ去りました。
ここで、お手上げにしたいのですが、折角テスターを購入したのですから、もう一寸粘ってみます。

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今度は通電モードというものを使ってみます。これは、回路が繋がっていたら音が出るというもののようです。断線チェックの為のもののようです。一応半田の割れも、目視で確認ですw。
電源の傍から、順に試してみます、ガラス管のヒューズは問題ないようで、スイッチも大丈夫そうです、えっ、ここから回路基盤がいっぱい分かれています。
 玉砕ですww。

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 電源の近くに白い箱があります、AC250V 10A 91℃F 200Ω×2と書いてあります。脚は6本付いています。ネットで調べるとこの表記はどうやら温度ヒューズのようです。
 ※この写真だけ新しいデジカメで撮っています。デジカメの進化って凄いですねw。
でも、200Ω×2の意味が不明です。暫く悩みましたが、白い箱から出る中央の線が、温度ヒューズで残りの両側の線が抵抗ということでしょうか。
それにしても、なんで抵抗と温度ヒューズを一体にしているのでしょう、理由が全くわかりません。白い箱をちょん切って中をみれば、理由も解かるかもしれませんが、面倒ななので確認はしません。

※ 後で気が付いたのですが、これは、回路に異常な電流や電圧の電気が流れた時に、抵抗が過熱して温度ヒューズが飛ぶという仕掛けだったようです。
  ここから先は、とても間違ったことをするので、絶対に真似しないで下さい。どうしてもという人は自己責任ででお願いします。この記事は素人が、知識もない中で漠然と単純な機械だから何とかなるだろうと、安易なことをしているだけです。
  繰り返します、これは訓練ではないww。

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 ここの抵抗を測ってみると、両側の細い線は、両方約200Ω、真ん中の太い線はww、単位がいきなりMΩから始まり、ずるずると値は増加していきます。どうやら、ここが断線しているようです。
ふと、思い立って取扱説明書を出してみると、ちゃんと書いてあります。
ご注意とお願い、布団や座布団など保温性のあるものをコントローラー部にのせない。

 このポジションに、座布団を敷いて座っていたのは、山形から来た後輩君ですw。やっぱりやってくれましたww。
これで、新たな推測です。

・)一般人より高発熱の後輩君がコントローラー上部に座布団を敷いて座る→コントローラーが熱くなる→温度ヒューズが飛ぶ

と、いうことで温度ヒューズを交換すれば、直るような気がしてきました。

ホットカーペットの修理 その2に続きます。



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笠間へ行ってきました その6 [るんるん徘徊]

 すっかり寝坊した土曜日です。寝室の東に向いた大きな窓からは、陽射しが差し込んでとても暖かいですw。
嗚呼幸せw。でも、なんか寒い??室温は8℃。えっ8℃ですww。太陽の輻射熱は素晴らしい。
 仕事部屋には、まだ陽射しが届いていないので、8℃は、悲しいほど寒いですw。
 今朝は、寝ぼけた頭をすっきりさせるのに、The Stylisticsのベスト盤です。マンダムのCMでおなじみですね、フィラデルフィア・ソウルの定番です。ジャケットの顔写真を眺めていて、パパイア鈴木のそっくりさんがいる事にに気づいて苦笑です。

79) 笠間へ行ってきました その6
 11月12日笠間へ街歩きに行ってきました。今回のメインは菊祭りということになっていますが、実はww。
佐伯山麓公園の謎の塔を眺めて、ぬるぬるした石の階段を登っておくに進みます。もうこの辺りも笠間城の中になります。ぽつりぽつりと戦争の慰霊牌が建っています。
ちょっと寒々しい風景です。そんな中に、なんだかかわいらしい物が建っていますw。

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看板が出ています。旧笠間市立美術館だそうです。中を覗くと竹を割ったようなものが、沢山置いてあります。今は倉庫として使っているようです。
垂木の収まりや瓦の感じが、後ろ側の2階建ての部分と随分違いますので、後ろ側は増築したように見えます。
 帰ってきてから一寸調べてみたのですが、この倉庫、もともとは西茨城第一高等小学校で、1900年には、明治天皇が宿泊されたそうです。1950年に、ここに建物の一部を移築して「笠間町立美術館」として利用していたそうです。
小学校が、竣工した年代は良く解かりませんが、111歳を超える倉庫というわけです。天皇陛下が、今で言う中学校に宿泊するというのも、奇妙な気がしますが、当時としてはそれだけモダンな建築ということだったのでしょうか。
 同じような図面の使い回しとしか思えない、箱型の学校建築しか見かけなくなってしまった、そんな時代ですが、学校の持つ象徴性と環境そして尊厳を復活した学校建築をして欲しいものです。

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 公園を出て、コースに戻ります。どうやらこの公園が頂上だったようで今度は下り坂です。坂を下りると住宅地が広がります。
ところどころに水田も見えます。やっぱりお城の関係者の住む所だったのでしょうか。かわいいものが建っています。
道路一杯まで作っています。上から下まで下見板張りで、マスで見せるボリュームは凄い迫力です。しかも窓の縦桟がささら子にあわせてあるところなど、細かい気配りが見て取れます。
 住宅地から、離れるに従い新しい住宅と田んぼの割合が増えていきます。町外れの田んぼ沿いの太い幹線道路に入り、坂を上ると今度は別の住宅地が始まります。次の目的地は笠間芸術の森公園です。

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こちらの住宅地は、新しい家や笠間焼きのギャラリーや店舗が多く、こんな変わった屋根のお店もあります。

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 公園の来たゲートから入ると、なだらかな丘が続きます。丘に長く伸びる木の陰がとても幻想的です。この公園は54.6haの計画で、現在33.9haが整備されています。本当に大きな公園です。
とりあえず、屋外ステージで開催している農協のイベントを見に行ってみます。

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 公園は緩やかな丘を階段や斜路で繋いで、起伏の景色の中に、施設が隠れているような構成で、歩いているだけでも、目線の動きの変化に景色が変わって見えます。
ふと、見上げると厳つい鉄塔です。環境調和型鉄塔とか美化装柱鉄塔とかいう奴みたいです。
環境に調和しているの???

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 農協のイベントは広大な芝生の広場で盛大に行われていました。陶芸祭りよりはすこし控えめですが、いきなりトラクターが並んでいるのは流石です。
最近のトラクターは、ゆったり広くて、クーラーも付いていて快適そうです。


笠間へ行ってきました その7に続きます。
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笠間へ行ってきました その5 [るんるん徘徊]

 朝から雪混じりの冷たい雨。布団から出るのが億劫になりますw。
こんな朝の音楽って、何だろうとしばし悩んでしまいましたw。今朝の仕事始めのBGMは、The Graduate (卒業)のサントラです。ジャケットの表には、Simon & Garfunkel の大きな文字とADDITIONAL MUSIC BY DAVID GRUSIN の凄く小さな文字がw。これは、DAVID GRUSINに対してあまりに不当な扱いですねw。
 雪景色に似合いそうな、1967年の一枚です。

78) 笠間へ行ってきました その5
 11月12日笠間へ街歩きに行ってきました。今回のメインは菊祭りということになっていますが、実はww。
 陽も随分上がり、ぽかぽかしています。酒蔵から、笠間城跡に続く坂を上がっていきます。町屋の風景が一転して、里山のような風景に変わります。
まだ、観光客もいないようで、8mほどのアスファルト道路に、にじと相方位しか人影はありません。貸切状態ですw。

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 いきなり、凄い佇まいのアプローチがあります。恐らく個人邸宅なのでしょうが、弧を描いて、奥行きを広げて、更に玄関は見せない奥ゆかしさ。造園屋さんのデザインにも脱帽です。

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 その向かいにあるのが、笠間日動美術館です、なかなか綺麗な美術館です。バブル前の昭和の終わりのモダンを匂わせる造形です。
設計は芦原 太郎で、1993年に新日本建築家協会新人賞を受賞しています。でも、まだ開館まで時間があるので、ここはあっさりパスして、隣の坂を登っていきます。
 坂の途中には、この美術館を東西に繋ぐ、綺麗に整備された、渡り廊下に繋がるアプローチなども見ることができます。

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 両側から木の枝が覆い被さるように伸びて、薄暗く落ち葉が積もった湿っぽいアスファルト道路の視界は、突然光を取り戻して、開けた先には佐伯山麓公園があります。
木々も、緩やかに紅葉しています。元気な緑のはざまの色づきは、季節の境目に降り立った、自分の時間を示してくれているように感じます。

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 小さな駐車場。道を挟んで左側は広い芝生の広場、右側はベンチを設えた休憩場になっています。
その休憩場から、臨む景色はこんな感じです。お城のように見えますがホテルです。坂の途中で休業の看板を見かけました。
 震災で随分の被害を受けたことが、眼に見えて良く解かります。コンクリートの屋根の上にモルタルで、硬い瓦を固定すると、3つとも硬いので脆くなってしまうのです。平常時ならば問題のない固定方法です。
その点、木造の屋根は良くできています。木の下地に土を載せて、硬い瓦を載せる。地震が来たら、それぞれが壊れる前に動きます。瓦がずれたら雨が漏るかもしれませんが、戻せばいいのです。眼止めをしている漆喰が割れるのでしょうけど、又塗ればいいのですw。
こういう工法を選んで成熟させてきた祖先は、地震に対しても、おおらかだった様に感じます。大きな力をいなして、受け流す感じですねw。

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 道路を挟んで反対側の芝生の広場には、比較的新しい妙な塔が建っています。なんだかとても象徴的な立ち位置と造形なのですが、用途も意味もさっぱりわかりません。これには説明書きの一つでも欲しい所ですw。

笠間へ行ってきました その6に続きます。
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笠間へ行ってきました その4 [るんるん徘徊]

 昨日、近所のスーパーに買い物に行った相方が、うれしそうに帰って来ました。買い物袋から取り出したのは、チリ産松茸、4本で250円w。少々香りは薄いものの、今夜は松茸ご飯が楽しみです。
 今日の仕事始めの一枚は、Azymuth(アジムス、ずっと「アジマス」だと思っていました。w)の Carnival 1996年のアルバムです。Light As A Featherの方が、有名ですよね。NHK-FMのクロスオーバーイレブンのテーマ曲といえば、懐かしく思い出す人も多いかと思います。曇った寒空の下、淡々と聴ける一枚ですw。

77) 笠間へ行ってきました その4
 11月12日笠間へ街歩きに行ってきました。今回のメインは菊祭りということになっていますが、実はww。
今回は、正直退屈です。菊の楽しみ方を知らない人間が、菊を眺めているのですから、それは当然ですww。

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 はい菊ですw。

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 盆栽の菊ですw。こんな感じで5連発の菊をやろうかと思ったのですが、もういいですよねw。

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 3大お稲荷さんの本領は、こんな所にもあります。ここは本殿の真後ろに当たります。一般的な神社って、本殿の真後ろって行きにくいですよね。ここは瑞鳳閣に通ずる裏口があるので、後ろからも観察できます。
お稲荷様で、一杯です。
瑞鳳閣は有料なので、つい敬遠していましたが、実はこんな所にも名建築があったりします。設計は伊藤忠太、関東の人なら、築地本願寺、湯島聖堂、靖国神社神門の設計者といえば、なんとなくイメージできるかもしれません。
はい、にじも、次は見学することにしますww。

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 簡単に参拝を済ませて、笠間城跡に向かいます。さすがにお稲荷さんの廻りは賑やかです。大きな酒蔵も二件あります。ここのお酒がまた、おいしいんです。
っと、ここで木造三層の旅館です。地震にも揺るがなかったようで、本当にきれいなものです。しかし事実上、この旅館も既存不適格。木造の3階建ての旅館を造ることは、もう法律が許してくれないのです。
 ただの、旅館と思わず、新規に建てる事のできない、こうした街角でひっそり頑張っている建築を優しい眼で見守ってくれる人がいるとうれしいですw。

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 旅館のT字路を左に曲がると、また酒蔵があります。こちらは、通りに面した部分を改装して、貸し店舗にしています。
今、流行のリノベーションという奴ですかね。写真左側が貸し店舗、右側が既存店舗のようです。うまくまとめています。外壁も屋根も左右で連続させれば、さらによかったです。
こういうデザインって、見ていてほっとします。
 今度は、この酒蔵の向かいの坂を上がっていきます。

笠間へ行ってきました その5に続きます。


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笠間へ行ってきました その3 [るんるん徘徊]

 天気予報は大きく変わり、気持ちのいい朝です。予定外に朝から洗濯してしまいましたw。昨日、6年間愛用していた、デジカメが突然暴走。露出ができなくたっようで、白い写真しか撮れなくうなってしまいました。
 とうとう、新しいデジカメを買うことになりそうです。でも、写真が撮れない間ブログネタが収集できなくなってしまいます。困ったものですw。
 今朝のBGMは、The Cardigans の Life  1995年のアルバムです。スウェーデンのバンドで、心地よいのんびりしたロックです、音の作りはソフトロックの影響を受けているように感じます。Carnival がヒットしたので、ご存知の方も多いかと思います。朝から軟弱ですねw。

76) 笠間へ行ってきました その3
 11月12日笠間へ街歩きに行ってきました。今回のメインは菊祭りということになっていますが、実はww。
ようやく、笠間神社に辿り着きました、駅から15分ほどなのですがww。

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 裏通りから入る神社は、違った顔を見せてくれます。一つ隣の通りは、露店も並ぶ華やかな賑わい、こちらは…、でも、神社の裏骨を支えている香りがしっかり伝わってきます。
そし、神社の敷地を隔てる壁は、物凄く古びていますが、とても丁寧なレンガ壁です。かつてこの場所に、かなり立派な建築があったことを偲ばせます。
レンガ壁の写真は、あまりに手ブレがひどいので割愛ですw。

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 ようやく、到着しました笠間稲荷神社です。日本3大稲荷の一つといわれる立派なものです。AD651年の創建ということです。
我らが、八木が谷はまだ、竪穴式住居で貝を採っていたことを考えると、一寸羨ましくも思います。
まだ、楼門(ろうもん)なのにこの規模です。玉垣(たまがき)にも圧倒されてしまいます。普段は神社の境内の隅に、目立たぬようにひっそり鎮座しているお稲荷さんですが、ここに来てお稲荷さんの本気を見せ付けられています。

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 参道も、こんな感じに菊できれいに飾られています。まあ、当然といえばそのまんままで、ここが菊祭りの会場です。
それにしても、考えずに眺めていましたが参道が、又見事な石畳です。もう、ここまで惜しげもなく使われてしまうと、歩いている方も不感症になってしましますw。

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 楼門前のオブジェが迫力あります。でも、こういうものをうまく説明できる言葉の持ち合わせがありません。
良く解からないんですが、格好好いんですw。あえて言えば、ピストルズ(Sex Pistols)のような感じとでも言うのでしょうかw。後ずさりするような存在感です。間に合う人は(って、もう無理ですよねw)実物を見てくださいw。

 本当は、神楽殿の造りがとても面白かったのですが、太陽の角度がまだまだ朝型でw、あまりにわかりにくい写真だったので割愛しますw。でも、現地に行く方があれば、観察時間を設けることをお勧めしますw。

 笠間に行ってきました その4に続きます。

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笠間へ行ってきました その2 [るんるん徘徊]

 又冷え込んできました、週末は一番の冷え込みが来るようです。暖房器具の購入をいよいよ迫られそうです。
沈黙し続けるホットカーペットは、再起動の兆しが、かすかに見えてきました。でも、どうしようw。
今日は朝から幕張に「第6回 再生可能エネルギー世界展示会」 を見学に出かけてくるので、BGMを選ぶ余裕がありませんw。

75) 笠間へ行ってきました その2
 11月12日笠間へ街歩きに行ってきました。今回のメインは菊祭りということになっていますが、実はww。
駅を出て、笠間稲荷神社に向かって歩いています。

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 職業柄か、家を建てている風景を見ると、つい足を止めてしまいます。そこに、なんだか不思議なものが。
柱を支えている地束というコンクリート製品は、特に珍しいものではないのですが、その下に注目w。
高さ調整の為のスペーサーなのですが、なんと御影石w。これは初めて見ました。しかも、きっちり収まっています。これが石の産地の近隣の力なのでしょうか、御影石も安ければ、いい職人も沢山いる。ここならではの風景のように感じました。
 にじの常識では、こんなところに石の職人さんを呼ぶなんて事は、ありえませんからw。

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 なんだか、痛々しい写真です。ここには大きな石灯籠がありました。東日本大震災の影響です。ここまでは、あまり目に付きませんでしたが、笠間市も震度6強の強い揺れを受けています。暫く経験のなかった大地震であったことが、こんな所からも推測できます。
幾度か歩いたことのある、通りですが、ここに石灯籠があるのは笠間稲荷神社の参道だったと言うことでしょうか、今まで気が付きませんでしたが、ここがかつてのメインストリートだったように思えます。

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 こちらは、前回紹介したYシャツ屋さんと構成がよく似ています。同じ棟梁なのかもしれませんが、看板部分の汚れ方を見ると、明らかに雨水の切り方に失敗しています。
建築の詳細は、こうした積み重ねで成熟していくのでしょうw。こちらは前回のものと違って、窓の彫が深いです。銀行か何かをお手本にしたのかも知れませんね。
あまり、効果の出ていない所が、風景に良くなじんでいますw。

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 神社が近づくにつれて、震災の被害が、色濃くなります。石灯籠は軒並み、被害を受けているようです。
頭に重いものが載っていれば、それだけモーメントが大きくなって、壊れやすいのは必然です。ましてや石は積んであるだけですから。
中を刳り貫いて、鉄筋の一本でも入っていれば、随分違ったものになっていたとも思いますが、そうもいかない事情があるのでしょう。

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 神社のすぐ近くの細い道の先に、面白いものがありました、随分朽ちていますが木造三層です。もともと3階建てなど軽々作っていたのです。つまらない法律と、大工手間を惜しむ住宅メーカーの陰謀で、まともな大工さんを見かけることは少なくなりました。
大工さんが腕を振るう場がなくなったのも、こんなものを作り上げてしまう技術を失ったのも、国家を巻き込んだ資本主義経済故の宿命とも思えますが、近年エコカー減税とやらで無駄に車を買い換えさせたり、地デジ化で、無駄にTVを買い換えさせたり、高速道路を無料化すると言っておきながらETCを義務化するなんていう国策に憤りを感じます。
 ノミもカンナも持たない自称大工が、インパクトドライバーだけで家を建てている時代は、大量生産の大量消費の必然的な結末なんでしょうか。失ってしまった技術は、なかなか取り戻せないと思うのですが。

 笠間へ行ってきました その3に続きます。

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笠間へ行ってきました その1 [るんるん徘徊]

 きれいな朝焼けが鮮やかな月曜日です。気が付けば、街路樹のカラマツが見事に紅葉していました。
今朝の一枚目はJimmy Smithの THE MASTER 1993年の12月24日、25日キリンプラザ大阪でのライブ盤です。一寸早いクリスマス気分が味わえますw。
 キリンプラザについて少々、設計は高松伸、行灯の愛称で竣工したのがにじがまだ学生の時でした、随分建築誌を賑わせた記憶があります。当時も今もあまり奇をてらったような、商業建築には興味がなく、映画ブラックレインで舞台になっていた頃、大阪に行ったついでに眺めた程度でした。
1987年に竣工。1989年に日本建築学会賞受賞、2008年に取り壊し。20年ほどの短命に終わりました。僅か20年しか使わない(使えない?)建築に賞を授与するのも、あまりに間の抜けた話ですが、日本の建築事情を端的に示しているようにも思えますw。


74) 笠間へ行ってきました その1
 11月12日笠間へ街歩きに行ってきました。笠間は今回で3回目か4回目です。にじ達のお気に入りの街の一つです。
笠間の魅力はいくつもあります。まず街の構成と手の入れ方です。城下町と門前町の賑わいを残しつつ、稲田石の舗装でまとめた町並み。大きな公園にを中心に陶芸やつつじ、菊など盛りだくさんの行事。
陶芸と観光を軸とした町おこし、そして安くて美味しいランチw。
 今回は、菊祭りを見てきます。

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 筋を引く雲に迎えられた爽やかな秋晴れです。朝の笠間駅は、まだ人もまばらで町も静か。駅からハイキングのスタッフは、もう待機しています。

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 菊祭りにあわせて、駅前も菊で飾り付けられています。普段、菊を観察することはあまりありませんので、これだけでも、充分華やかで見ごたえあります。
受付を済ませて、地図を確認します。今回のコースはつつじ公園や笠間城跡(佐白山)を迂回しているようで、厳しいアップダウンはなさそうです。一寸安心で出発です。
駅からは、大通りを行かずに、古い通りから入っていきます。静かな商店街といった風情です。

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 きれいな旅館も菊の飾りがされています。真っ白な漆喰壁に、腰の下見板張りそのささら子の細かいピッチが上品です。
玄関の石は稲田石のようです。産地が近いと石の使い方も上品です。足元の植栽がまた、いい具合です。

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 人気のない、通りに店が飛び石状にぽつんぽつんと並ぶ、変哲のない通りなのですが、面白いものは色々出てきます。
看板を外しているので、商いはやめてしまったようですが、表は店構え、そして蔵のような組石造が続きます、その後ろは普通に木造ですね。
通りに面して横向きの蔵というのはないですし、途中で防火区画を作っているのも考えにくいです。川越の方では通りに面した店そのものを防火構造(建築基準法で言うものとは異なります)にしているものは見かけますが、それとも明らかに違う構成です。
元の形が、想像しにくいです。でも、ここにそういう建築の文化の形跡を見つけるのも、愉快なものですw。

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 こちらはYシャツやさんです。洗い出し仕上げですが、剥落なんて一つもない、コーナーの曲線部分に技術の高さを窺わせます。看板上の小屋根の板金もたいした技術です、いい職人さんが沢山いたようです。
入り口上の欄間のデザインもモダンを意識しています。何といっても面白いのが店舗の後ろは、見事な在来です。当時、設計事務所なんてものは、まだまだ一般的ではなかったので、大工の棟梁が見よう見まねで頑張ったのでは、なんて想像するとますます可愛く見えてきますw。

 笠間へ行ってきました その2に続きます。
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