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天津小湊へ行ってきました その5 [るんるん徘徊]

93) 天津小湊へ行ってきました その5
 11月13日に天津小湊で街歩きです。馴染みのない地名ですが、千葉県の外房(太平洋側)の先端に近い港町です。
天津漁港の外れと共に、解かりやすい漁村のスタイルの集落は終わります。一旦、住宅の密度は下がって次の集落を繋ぐ間には、小さな海浜公園が整備されています。
海岸の様子も、長い砂浜へと景色を変えます。次の集落へ繋がる細い道は、やや内陸側へコースを変えていきます。

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 車がやっと一台と折れるほど狭い道で、微妙に入り組んで犇めくように住宅が立ち並ぶ様は、まるで寄り添って海風から身を守るようです。
先ほどの港の集落は、生活の場が海そのもので、海にすぐに出られるように、海に面して細く長く立ち並んでいたのいたのに対して、
こちらは、砂浜から、防風林(防砂林?)を介して、少し海から距離をおいて、集落の内側を向いたまま、スプロールしたように見えます。

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 家の造りも向きも、ばらばらです。各々の家の敷地もさほど広くなく作業のスペースが庭に取れる程はなさそうに見えます。
こちらは、農家の物置小屋など見かける形に良く似ていますが、居住用です。小屋裏を物置か何かにしているようで、妻側に窓をとっています。
今風に言うロフトですねw。良く見ると手前側から2本目の母屋が大きいことが解かります。しかも窓より高い位置です。普通に考えるとこの下に梁と桁がきて、小屋裏は床の直上に構造材が走り回ることになりそうですw。
 左右で桁高を変えていますし、かなり複雑な架構をしているようです。

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 路地の先に、長屋門がちらりと見えます。漁村よりは農村部で見かけます。母屋が見えないのが少し残念です。立派な門にしてはアプローチが寂しいのが不思議な感じです。
飛び石や石畳があっても不思議はないと思うのですが。
 この辺りは、山側に田畑を持った半漁半農なのでしょうか、小さな畑を耕す傍ら、貝や海藻を取ったりするのであれば、それほど大きな敷地は必要ないのかもしれません。
生活のスタイルが、そのまま集落や家の形に現れてくるのも面白いです。

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 こちらは立派な民家です。重厚で重そうな瓦がしっかり屋根を支えている感じです、廻りと比べて圧倒的に大きくしっかりした真壁の造りは、今回の街歩きでは初めてお目にかかります。
庄屋さんとか、そういう感じのお宅なのでしょう。明らかに農村の造りです。

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 瓦も、こちらでは見かけないものですが、それ以上に熨斗(のし)瓦も雁振 (がんぶり) 瓦 も特殊です。
まるで文化圏の異なる造りは、地域の大工さんが頑張ったというよりは、遠くから腕利きの大工さんを呼んだように見えます。

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 こちらは、錆びてしまっていますが、鋼板で全て覆われてしまっています。注目すべきは外壁のみならず雨戸に戸袋、破風や庇の押さえの化粧の部材まで徹底しています。
職人さんの技術と執念が伺えます。ここまで徹底していると改修したのかオリジナルなのか判断が付きません。
 残念なのは当時のカラー鉄板の質がまだ良くなかった事でしょう。今は品質が向上して、様々な合金と塗装の製品が簡単に手に入ります。腕のいい板金屋さんは見かけなくなりましたが。

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 自然発生的に見える右に左に気ままに曲がる道に沿って歩くと、小さな集落は終わって唐突に景色が開けます。集まって住むと言うのにふさわしい集落でした。
ここから、山側に入って天津神明宮を目指します。天津小湊へ行ってきましたその6に続きます。

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コメント 3

さきしなのてるりん

建物も気になるところでしょうが、シュロの木も気になりました。やっぱり暖かいんですね。
by さきしなのてるりん (2011-12-24 22:03) 

kawasemi

nice&コメントありがとうございました。
午後から立川伊勢丹をのぞきに行きます。
妻は、安売りを期待しているようです。
by kawasemi (2011-12-25 14:12) 

zappa

>>さきしなのてるりん さん
 海の中で暖流が房総半島の先端を通って、銚子の沖で寒流とぶつかるので、房総半島の先端だけは温暖なんです。
他は、それ程暖かくありませんw。今朝は室温が8℃でしたww。


>>kawasemiさん
 良いクリスマスを過ごされましたか?
最近、デパートに行くことがめっきり少なくなりました。ネット社会の弊害ですねw。」
by zappa (2011-12-26 11:19) 

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